世界最古の自販機は、紀元前215年頃の古代エジプトの寺院などに設置された「聖水自販機」とされています。
日本における自販機の歴史は1904年までさかのぼり、発明家の俵谷高七による「自動郵便切手葉書売下機」が現存する日本最古の自販機です。
これはハガキと切手の販売だけでなく、ポストの機能も備えていました。
そして1962年に、本格的な自販機が開発されます。
日本の三菱重工とアメリカのベンド社による共同開発で、東京コカ・コーラに納入され、合計880台が全国に設置されました。
ただし当時は、ビン専門でした。
1970年には缶に対応できるタイプが開発され、さらに1974年に日本独自の「ホットとコールドが同時に販売できるタイプ」が開発されました。
これにより、夏だけでなく冬にも安定した売り上げが見込まれることとなり、自販機が日本中に普及していきます。
また1967年に100円硬貨が改鋳され、硬貨が大量に流通にしたこともこの流れを加速させました。
1997年にはペットボトルにも対応し、支払い方法も電子マネーが可能になっていきました。
他にも2003年に、災害発生時の製品無償提供機能を備えた災害支援型自販機が設置されるなど、災害対策の歴史にもその名を刻んでいます。